調理師科・AO入試(和食店の洗い場で出会った出汁から)
私は将来、旬の食材の持ち味を出汁で引き出し、一皿で季節を伝えられる日本料理の調理師になりたいと考え、貴校調理師科を志望いたします。きっかけは、高校1年の夏から週末に続けている、和食店での洗い場のアルバイトです。その店では毎朝、料理長が昆布とかつお節で出汁を引いています。まかないで初めてお吸い物を飲んだとき、香りが立ち、味がすっと広がることに驚きました。料理長に手順を教わり、家でも月に2回ほど出汁を引くようになりました。昆布を水に浸ける時間を30分、1時間、3時間と変えて家族に飲み比べてもらい、この1年で24回分の結果をノートに記録しました。浸ける時間で味が変わることは分かりましたが、なぜ変わるのかは自分では説明できませんでした。また、料理長が大根をかつらむきにする姿をまねても、私の大根は10センチも続かずに切れてしまいました。料理長に相談すると、「理屈と基礎は学校で身につけてから現場に来なさい」と言われ、専門学校で学ぶと決めました。食材が熱でどう変わるかという理論、包丁の基本、お客様に安全な料理を出すための衛生の知識を、順に学びたいと考えています。貴校を選んだ決め手は二つあります。一つ目は、2年次に日本料理を専攻し、『△△実習』で季節の献立を考え、仕込みから盛り付けまで自分で仕上げられることです。二つ目は、体験入学で〇〇先生が温度計を使いながら、昆布のうま味が溶け出す時間と温度の関係を説明してくださったことです。ノートに書きためた疑問の答えが見え、理由から学べる貴校で学びたいと強く思いました。入学後は、1年次に包丁の扱いと和・洋・中の基礎料理、食品衛生や栄養の座学に取り組み、2年次は日本料理の専攻で献立づくりと盛り付けを磨きます。卒業後は和食店で修業を重ね、旬の食材の持ち味を出汁で引き出し、一皿で季節を伝えられる調理師になりたいと考えております。
800字・調理師志望(AO入試)
この例文のポイント
- 和食店の洗い場で出会った出汁という具体的な場面から書き、昆布を浸ける時間を変えて24回引き比べた記録で、日本料理の調理師を目指す理由を自分の行動で示しています。
- 味が変わる理由を説明できなかったことと、かつらむきが10センチも続かなかった失敗を書き、専門学校で理論と基礎から学ぶ理由につなげています。AO入試の面談で記録の中身を聞かれても、ノートを見返せば答えられる題材です。
- 学校を選んだ理由を、2年次に日本料理を専攻できる実習と、体験入学でノートの疑問に答えてもらった経験の2つに絞り、2年間の学びから卒業後の和食店での修業までを、書き出しの調理師像に戻してまとめています。