法律学科・総合型選抜(18歳になった姉の契約トラブルから)
私は将来、消費者問題に取り組む弁護士として、契約の知識を持たないまま大人になった若者を法の側から支えたいと考えております。そのために民法と消費者法を学びたく、貴学法学部法律学科を志望いたします。きっかけは高校2年の冬、18歳になったばかりの姉が、SNSで知り合った人の勧めで約30万円の副業講座を契約したことです。「毎月必ず元が取れる」と言われたのに、中身は短い動画が数本で、返金も断られました。姉と消費生活センターを訪ねると、未成年が親の同意なく結んだ契約は原則として取り消せるが、18歳の姉にはその手段がないと説明されました。2022年4月の成年年齢の引き下げが、わが家の問題になった瞬間でした。それでも、もうけを「必ず」と断定する勧誘で結んだ契約は消費者契約法で取り消せる場合があると教わり、業者に書面を送ると代金の半額が戻りました。契約は守るべきだという原則と、経験の浅い消費者の保護を、法律はどう両立させているのか。この疑問を探究学習で取り上げ、同学年105人にアンケートを取ると、未成年者取消権を知る人は1割に届きませんでした。学年集会で結果を伝えましたが、知識だけで勧誘を断れるとは限らず、制度の支えも要ると感じております。貴学を選んだのは、2年次の『△△演習』で消費者契約の裁判例を読み、契約の自由と消費者保護の線引きを議論できるからです。〇〇教授が若年者の契約被害を研究されている点も、探究で残った疑問に直結します。入学後は1年次に民法総則と憲法を学び、2年次から契約法と消費者法に重点を置きます。3年次からは〇〇教授のゼミで、18歳・19歳の契約被害を防ぐ制度を研究したいと考えております。姉が失った15万円は、知識と制度の両方があれば守れたかもしれません。契約の知識を持たないまま大人になった若者を法の側から支えるため、貴学法学部で学びたいと考えております。
800字・総合型選抜(法律学科)
この例文のポイント
- 姉の契約で未成年者取消権が使えなかった場面から、18歳という年齢の線で守られ方が変わる決まりの問題を見つけています。
- 契約は守るべきだという原則と消費者の保護という対立を問いに据えており、法学部で学ぶ理由が一文で伝わります。
- 105人へのアンケートで知識だけでは足りないと確かめ、制度の側から支えるという目標と締めにつなげています。