社会学科・総合型選抜(クラスで取った家事分担のアンケートから)
私は将来、自治体の職員として、共働きの家庭が家事や育児を分け合える施策をつくることを目指しています。その土台として社会調査の方法と家族社会学を学ぶため、貴学社会学部社会学科を志望いたします。きっかけは、高校2年の家庭科の授業で家事の分担を調べたことです。先生の許可を得てクラスで無記名のアンケートを取ると、36人分の回答のうち共働きの家庭は24家庭で、そのうち19家庭では平日の夕食を主に母親が作っていました。初めは父親の帰宅が遅いためだと考え、父親が午後7時までに帰る9家庭だけを取り出しましたが、そのうち7家庭でも母親が作っていました。帰宅時間だけでは説明できない偏りがあるのです。家族社会学の本を読み、家事の分担は家庭ごとの話し合いで決まるように見えて、職場の慣行や「家事は女性の仕事」という考え方にも左右されると知りました。一人ひとりの選択に見えることの背後には、社会の仕組みがあるのではないか。ただ、母親の勤務時間は尋ねていないため、短時間勤務の人が多かっただけという可能性も残ります。36人の結果は一つのクラスの傾向にすぎず、確かなことを言うには調査の設計から学ぶ必要があると痛感しました。貴学を選んだのは、3年次の『△△実習』で、調査の企画から質問紙の作成、集計と分析、報告書の執筆までを1年かけて経験できるからです。さらに、共働き世帯の家事分担と働き方の関係を研究されている〇〇教授のもとで、問いを深められると考えました。入学後は1年次に社会学と社会調査の基礎を学び、2年次に統計の手法を身につけます。4年次には〇〇教授のゼミで、地域の共働き世帯を対象に調査を行い、家事の分担を左右する条件を卒業論文で明らかにしたいと考えております。36人のアンケートで見えた偏りを、確かな調査で社会の仕組みとして説明できるようになるため、貴学社会学部社会学科で学びたいと考えております。
800字・総合型選抜(社会学科)
この例文のポイント
- クラス36人の無記名アンケートから、共働きの24家庭のうち19家庭で母親が夕食を作っているという偏りを、数字で示しています。
- 父親の帰宅時間で家庭を分けて比べ、自分の仮説では説明できないと確かめた過程を書き、社会学の調べ方を体験として伝えています。
- 母親の勤務時間を尋ねなかったという調査の限界を自分で挙げ、実習で調査の設計から学びたい理由につなげています。