機械工学科・総合型選抜(通学用の自転車のスポークが折れ続けた経験から)
私は将来、鉄道車両や自転車など毎日使われる乗り物の部品を、長く安全に使える形に設計する技術者になりたいと考えております。そのために材料力学と機械設計を学びたく、貴学工学部機械工学科を志望いたします。きっかけは、片道6kmの自転車通学で、後輪のスポークが1年半で4本折れたことです。段差でぶつけた覚えはないのに、4本ともハブ近くの曲がった部分で折れていました。ルーペで見ると断面の一部は滑らかで残りはざらついており、本で調べて、これが「疲労破壊」の特徴だと知りました。一度では壊れない小さな力でも、繰り返しかかると割れが少しずつ進み、最後に折れる現象です。1年分の通学距離を車輪の周長で割ると、後輪はおよそ110万回転し、スポークはそのたびに力を受けていた計算です。針金でも確かめようと、90度と45度で10本ずつ繰り返し曲げると、折れるまでの回数は平均12回と41回で、角度を半分にしただけで3倍以上に増えました。小さな曲げでも繰り返せば金属は壊れ、その回数は曲げの大きさで大きく変わるのです。では、毎日数えきれないほど力を受ける機械の部品は、何回まで耐えるようにどう設計されているのか。その答えを、設計する側から学びたいと考えました。貴学を選んだのは、2年次の『△△実験』で金属の疲労試験に取り組み、力の大きさと壊れるまでの回数の関係を自ら確かめられるからです。また、〇〇教授が鉄道車両の車軸など、長く使われる部品の疲労強度を研究されている点も、私の問いに直結します。入学後は1年次に微分積分と力学を固め、2年次に材料力学と機械設計を学びます。4年次は〇〇教授の研究室で、繰り返し力を受ける部品の寿命を予測する方法を研究したいと考えております。折れた4本のスポークから始まった問いを、毎日使われる乗り物を長く支える設計につなげるため、貴学工学部機械工学科で学びたいと考えております。
800字・総合型選抜(機械工学科)
この例文のポイント
- スポークが折れた場所と断面を自分の目で確かめ、疲労破壊という機械工学で扱う現象にたどり着くまでを順に書いています。
- 針金を曲げる実験で、角度を半分にすると折れるまでの回数が3倍以上に増えた結果を示し、問いに根拠を持たせています。
- 部品は何回まで耐えるよう設計されているのかという問いを実験科目と研究室に結び、総合型選抜の面接で深めやすくしています。