臨床心理学・総合型選抜(保健委員として紹介した呼吸法の結果から)
私は将来、公認心理師の資格を持つスクールカウンセラーとして、生徒が不調を一人で抱え込む前に支えられる学校をつくりたいと考えております。そのために臨床心理学と、支援の効果を確かめる方法を学びたく、貴学心理学部を志望いたします。高校2年の秋、保健委員としてスクールカウンセラーの先生と、テスト前の呼吸法を2クラスに紹介したことが、そのきっかけです。4秒で吸い8秒で吐く練習を3分間行い、前後の緊張を無記名の10段階で答えてもらうと、70人中44人は緊張が下がった一方、26人は変わらないか、かえって高まっていました。「息を数えると焦る」という感想もあり、結果を見た先生は「同じ方法が全員に合うとは限らない。だから一人ひとりの話を聴いて見立てるんだよ」と教えてくださいました。同じ方法でも、なぜ効く人と効かない人がいるのか。その違いを確かめ、一人に合う支援を選ぶにはどうすればよいのか。調べるうちに、心理的な支援の効果も研究で確かめられてきたと知り、心理学は人の気持ちを想像するだけの学問ではないと気づきました。公認心理師の受験資格には、学部で指定科目を修めたうえで、大学院での学びか実務経験が必要なため、大学院まで進む計画を立てました。貴学を志望するのは、学部で指定科目を修められ、大学院にも臨床心理学の専攻があり、6年間を見通して学べるからです。また、〇〇教授が学校での予防的な心理教育を研究されており、呼吸法で抱いた疑問を深められます。入学後は1年次に心理学概論と心理学統計法を、2年次に心理学実験と心理学研究法を学び、3年次は『△△実習』で教育や医療の現場を見学します。4年次の卒業研究では、短い心理教育が生徒の緊張にどう働くかを調べ、大学院で臨床の実践を積みたいと考えております。あの日、緊張が下がらなかった26人にも届く支援をするため、貴学心理学部で学びたいと考えております。
800字・総合型選抜(臨床心理学)
この例文のポイント
- 呼吸法で緊張が下がらなかった26人という数字から、同じ支援でも効く人と効かない人がいるという臨床心理学の問いを立てています。
- 公認心理師の受験資格を調べたうえで、指定科目と大学院がそろう点を志望校選びの根拠にしており、目標までの道筋が具体的です。
- 統計と実験の基礎、現場の見学、卒業研究、大学院を順に並べ、締めで26人に戻って冒頭の目標と呼応させています。